2011年11月4日金曜日

電子書籍、アマゾンの取り分は幾らが妥当なのか?

トーマス・ネルソンCEO、マイケル・ハイアット氏のブログから:「なんでEブックはこんなに高いの?」という記事を読んだ。アメリカの出版社のCEOであるハイアット氏のブログを翻訳したものだ。記事によれば9.99ドルする電子書籍の70%が版元の受取額とある。
とすればアマゾンの取り分は30%だ。この額をハイアット氏は妥当なものと考えている。一方日本の出版界はどう考えているのか。10月にアップされたBLOGOSの記事には「評判の悪いiBookstoreですら、アップルの取り分は30%」という編集者の台詞が出てくる。彼はどの程度が適正な割合と考えているのだろうか、20%なのかそれとも10%なのか。いずれにせよその根拠を消費者に説明しないのであればアマゾンが契約書で提示したという数字55%を彼が論外だと言ったように電子書籍を購入する立場の私は日本の出版社が望む数字を論外だと思うほかない。

またこの記事のなかに「QAする」という言葉が出てくる。これは何の略なのだろうともとのブログをあたってみると「Quality assurance」という言葉だった。品質保証という意味らしい。紙の本における製本代や流通コストは売値の12%ぐらい、というのも意外であった。
この記事は一年前のもので現在は米国の状況も変化しているかもしれないが、とても参考になるものだった。

トーマス・ネルソンCEO、マイケル・ハイアット氏のブログから:「なんでEブックはこんなに高いの?」
http://oharakay.com/archives/2281
Books and the City 2010年11月2日

Why Do eBooks Cost So Much? (A Publisher’s Perspective)
http://michaelhyatt.com/why-do-ebooks-cost-so-much.html

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